ジオマンシー占いとは9世紀に誕生した1200年以上の歴史をもつ占術で、古くは有名なおとぎ話「アラビアン・ナイト」にもその姿が登場します。この場面では魔法使いが占い盤に砂を投げていますが、地面ないしは紙に無作為な点をうち、その形象から宣託を得る……という手法もメジャー。大地と密接に関係する占い方であることや、「裁判」の要素を世界観にもつことから、当サイトではジオマンシー占いの特殊な展開図を「砂の法廷」と解釈し、そこから着想を得た「ソード・スプレッド(剣の法廷)」という完全オリジナルのスプレッドを用いています。

遠いアラブ世界で誕生したジオマンシー占いは、その文化の中核をなすイスラム教の拡大とともに各地へ伝播し、サハラ砂漠を経由して10世紀にアフリカ各地へ、そして11世紀にヨーロッパ大陸へと上陸しました。しかし、当時のヨーロッパはキリスト教全盛の時代。魔術はもちろん、占いも背徳とされていましたが、そんな時代にあっても流行したのがジオマンシー占いです。というのも、この占いは「とにかく当たる」から。

それはジオマンシー占いが、地（大地）の力と関係の深い占いだからだと考えられています。伝統的な西洋の隠秘学において、世界は4つのエレメントで成り立つとされています。その中でも「地」は最も堅固で物質的、そして現実的な要素を司るエレメント。だからこそ、地のパワーを使って占うジオマンシーは、質問に対して「現実的かつ実践的な」解決策を示せるのです。

実際、1822年にロンドンで出版された「運命の書」には、大英雄ナポレオンがジオマンシー占いの力で連戦連勝の道を歩みはじめた……とあります。彼はエジプト遠征のさい、偶然パピルスの書かれたジオマンシー占いの写本を手にし、以来この占いを作戦に用いるようになったとか。しかし、その写本をライプチヒの戦いで失くしてからは、没落の道を歩みはじめることに……。

ジオマンシー占いにおける「シールドチャート」の占い方をもとに、2対の精霊-ジン-と裁判官が支配する「砂の法廷」をオリジナルスプレッドで完全再現。お悩みに対し第三者の客観的な「証言」をもとに、質問に対し的確かつはっきりとしたジャッジを下します。

シンボルの配置を盾に見立てたシールド・チャートに対し、ソード・スプレッドは同じ配置を剣の切っ先に見立てた当サイトオリジナルの展開法です。世界中で天秤と並び、裁判や公正さに関する重要なシンボルとされる「剣」。ソード・スプレッドはシールド・チャートとはまったく別の算出法から展開され、お悩みに対し多角的に切り込み、隠された真実や答えを導き出します。